「遺品整理って、いつやればいいのか分からない」
「大切な遺品を仕分けるのはつらい作業になりそうで、なかなか始められない」
「遺品整理をする際のコツや注意点があれば、しっておきたい」
などの悩みをお持ちの方に、本記事は、お役に立つことと思います。
家族の遺品を整理するのは悲しみやさみしさも伴い、勇気がいるものですが、いつまでも放っておいては家は片付かず、相続の手続き面でも支障が出ます。
この記事では、遺品整理に関して、上記のような悩みをお持ちの方に向けて、効果的な遺品整理の時期、仕分けの注意点、そして適切な業者選びのコツについて詳しく解説していきます。
遺品整理 いつやる?

遺品整理を始める時期は?
遺品整理を始める一般的な時期は、以下のようなタイミングが挙げられます。
- 葬儀や四十九日の後
- 相続手続きのめどがたった、相続手続きが完了した後
- 相続前
- 法要の後
ただし、遺品整理を始める時期には決まりはなく、家族ごとに違いがあるとされています。心の整理がついてから始めることがおすすめされています。
また、遺品整理を行うことで、相続する財産を正確に把握でき、申告と納税がスムーズにできるため、10ヵ月以内を目安に遺品整理を終えることが目安とされています。
加えて、遺品整理を行う際の注意点として、次のことが挙げられます。
思い出に浸る時間を大事にする
遺品整理は感情的な作業であり、亡くなった人との思い出が詰まった品々を整理することは辛い場合もあります。作業を開始する前に、自分自身や家族の感情に対する理解と思い出に浸る時間を設けることが大切です。
必要なものと不要なものを区別する
遺品整理では、必要な物品を保管し、不要なものは処分する判断が必要です。物品の使い道や価値を考慮し、整理の際には冷静な判断を心がけましょう。
仕分けを段階的に行う
一度に全ての遺品を仕分けしようとせず、段階的に進めることで負担を軽減できます。重要な書類や貴重品を先に整理し、後回しにできるものは後に回すなど、段階的なアプローチを取り入れましょう。
自身や家族の感情を大切にしながら、遺品整理を進めることで、遺された大切な思い出を心に留めつつ、整理を行う手助けとなることでしょう。
遺品整理 いつやる? 作業の流れやコツ

遺品整理を自分でやる場合の注意点
遺品整理を自分で行う場合の注意点について、以下にまとめます。
必要なものを用意する
遺品整理を始める前に、必要な道具や衣服を揃えましょう。段ボール、マジックペン、ドライバー、ペンチ、はさみ、作業服、マスク、手袋、スリッパなど、作業に必要なものを準備しておきましょう。
スケジュールを調整する
親族同士で相談して、遺品整理のスケジュールを決定しましょう。家族の都合を考慮し、作業の日程を決めることが大切です。
残すものと不用品を分類する
遺品整理の際には、大切な思い出の品物と不要な品物を分類します。整理作業を進める中で、家族と共に感情面を理解しながら整理していきましょう。
不用品の処分方法を検討する
不要な品物の処分方法を検討しましょう。リサイクル、寄付、回収業者の利用など、適切な方法を選ぶことが大切です。
近所への配慮と注意
遺品整理作業中には、近所から苦情が来ないように注意しましょう。特に騒音や駐車スペースの利用には十分に配慮してください。
遺品分配に注意する
家族間で遺品分配について意見が分かれる場合があるため、円満な遺品分配に向けてコミュニケーションを大切にしましょう。
夏の時期に注意する
夏の時期に遺品整理を行う際は、暑さ対策に十分な注意を払いましょう。熱中症予防や水分補給をしっかりと行い、無理な作業を避けるようにしましょう。
遺品整理を業者に依頼する場合の注意点
遺品整理には、普段は遠方で暮らす遺族の場合や、時間的制約がある場合など、自分で行うのが難しい場合もあります。そうした場合、遺品整理業者に依頼することが選択肢となります。遺品整理業者に依頼する際は、いくつかのポイントに注意しましょう。
まず、以下の点が明確な業者を選ぶ際のポイントとなります。
訪問見積もりを行う業者であること
信頼性のある遺品整理業者は、現地での訪問見積もりを行うことが一般的です。具体的な作業範囲や量を把握するために、業者のスタッフが実際に現地を見て見積もりを行います。
見積もり料金・内容が明確に提示されていること
業者に見積もりを依頼する際には、料金だけでなく作業内容も明確に提示されていることを確認しましょう。隠れた追加料金などがないよう、契約前に細かく確認することが重要です。
問い合わせや見積もり時の対応が丁寧
業者との問い合わせや見積もりの際に、丁寧で親切な対応をしてくれるかが重要なポイントです。信頼性のある業者は、お客様の要望や状況を理解し、適切なアドバイスをしてくれるでしょう。
契約書を交わすか否か
信頼性のある遺品整理業者は、契約書を交わすことが一般的です。契約書には作業内容や料金、責任範囲などが明確に記載されているため、トラブルを防ぐためにもしっかりとした契約を行いましょう。
遺品整理業者を選ぶ際には、これらのポイントを押さえることで、信頼性のある業者を見極めることができます。大切な遺品を預けるにあたって、信頼できる業者を選ぶことが、円満な整理作業を進めるための重要なステップとなります。
遺品整理業者に依頼をする場合の遺品整理の流れ
遺品整理の流れについて、以下の項目に関連情報を加えながら詳しく説明します。
遺品整理業者に問い合わせする
遺品整理を始める際には、まず遺品整理業者に問い合わせを行います。インターネットで検索するか、口コミや評判を参考に業者を選ぶことが一般的です。問い合わせの際には、作業の範囲や対応可能な日程、料金などを尋ねることが重要です。
遺品整理業者の現地調査
遺品整理業者が問い合わせに対応し、具体的な作業に入る前に、現地調査が行われます。業者のスタッフが故人の家や部屋を訪れ、整理が必要な遺品の量や種類、作業に要する時間などを把握します。この現地調査に基づいて見積もりが提出されます。
見積もり
現地調査の結果を元に、遺品整理業者から見積もりが提示されます。見積もりには作業内容や料金が詳細に記載されていることが一般的で、必要な場合は見積もりの内容を詳しく確認することが大切です。複数の業者から見積もりを取り寄せ、比較検討することで適切な業者選びができます。
作業日程の調整
見積もりが承諾されたら、遺品整理作業の日程が調整されます。家族の都合や業者のスケジュールを考慮して、作業日を決定します。特に家族の感情面やスケジュールの都合を配慮し、円滑に作業を進めることが重要です。
遺品整理作業
作業日に遺品整理業者のスタッフが来訪し、遺品整理作業が行われます。不要な品物の処分、必要な品物の整理や仕分け、貴重品の確保など、慎重に作業が進められます。家族が立ち会いたい場合は、その旨を事前に伝えることができる場合もあります。
業者からの報告書の提出
遺品整理作業が終了した後、業者から報告書が提出されます。報告書には作業の詳細内容や処分された品物、貴重品の保管場所などが記載されます。この報告書を基に家族が遺品整理の状況を把握し、必要な手続きや確認を行うことができます。
遺品整理は感情的な作業であり、大切な思い出と向き合うことが必要な場合もあります。遺品整理業者とのコミュニケーションを大切にし、家族の感情や要望に寄り添いながら、丁寧な整理作業が行われるように心掛けましょう。
遺品整理のコツ
遺品整理のコツについて、以下の項目に関連情報を加えながら詳しく説明します。
気持ちの整理をつける
遺品整理は、亡くなった人との思い出が詰まった品々に触れる作業であり、感情的な部分も強く影響します。整理を始める前に、自分自身の気持ちを整理することが大切です。思い出に浸りながら、亡くなった人との感謝や思い出を胸に刻みつつ、整理作業に臨むと良いでしょう。
「整理しないと」と焦らない
遺品整理は一気に行う必要はありません。無理に全てを処理しようとせず、時間をかけて進めることで精神的な負担を軽減できます。整理を急ぎ過ぎず、自分のペースで進めましょう。
会話をしながら作業する
遺品整理は一人で行う場合もありますが、友人や家族と一緒に行うことでカタルシスを得ることができます。整理作業中に思い出話を共有したり、感情を吐露したりすることで、気持ちの整理がしやすくなります。
形見分けをする
遺品整理の中で、大切な形見として保管したい品物を選びます。亡くなった人の思い出や価値を感じる品々を特別な場所に保管し、その他の物品は整理や寄付を検討します。
やらなくてもいいものをやらない
遺品整理は感情的な作業であり、全ての品物に思い入れがあるかもしれませんが、やらなくても良いことは無理に行わないようにしましょう。心の負担を軽くするためにも、必要のない作業は避けることが大切です。
遺品整理業者に依頼する場合は、信頼できる業者を選ぶ
遺品整理を業者に依頼する場合は、信頼性や実績を確認することが重要です。口コミや評判を参考にし、信頼できる業者を選ぶことで、安心して整理作業を委託できます。
遺品整理は、故人の遺した遺品を整理し、遺族で分配したり処分をしたりすることです。遺品整理の進め方については、決められたルールや明確な期日があるわけではありません。
しかし、遺族にとっては葬儀の後、さまざまな手続きなどがあるだけでなく、大切な方を失った負担も大きくのしかかります。そのため、遺品整理がなかなか進まないといったケースも多数あるようです。
遺品整理を行う際は、自分で行う場合と業者に依頼する場合があります。自分で行う場合は、遺品整理のコツを押さえることが大切です。業者に依頼する場合は、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
遺品整理の具体的な4つのポイント
ケジュールを決めたら、次は遺品を分類しましょう。
遺品整理のスケジュールが決まったら、次は遺品を分類する作業に取り掛かりましょう。遺品は主に以下の4つに分類できます。
「貴重品」
「思い出の品(形見)」
「再利用するもの」
「廃棄するもの」
それぞれについて具体例に説明します。
貴重品
貴重品には、金銭や宝石、高級時計、証書類、パスポート、遺品整理の際に必要な重要な書類などが含まれます。これらの品物は特に大切に保管し、紛失や盗難から守る必要があります。貴重品の場合は、専用の保管ケースや封筒に入れて保管することが一般的です。
遺品整理においては、貴金属類は資産として売買することができることもあります。売却したお金を遺品整理業者への支払いに充てることもできるので、一度買い取り専門の業者に相談してみることがおすすめです。また、遺品整理業者の中には中古品の買い取りにも対応しているところがあります。
なお、財産的な価値のある土地の権利書や有価証券と同様に、貴金属類も1点5万円以上などの時価の資産価値が高ければ、相続財産としての評価方法が変わる場合があります。金額によっては、財産相続に関わる重要な事柄に発展することも考えられるため、専門の税理士や司法書士に別途相談することが重要です。
<貴重品の例>
- 通帳
- クレジットカード
- 土地の権利書など不動産関係の書類
- パスポート
- 年金手帳
- 健康保険証
- 有価証券
- 貴金属(宝石や骨とう品、美術品)など価値の高いもの
思い出の品(形見)
思い出の品は、亡くなった人との大切な思い出やエピソードが詰まった品物です。写真アルバム、手紙、手作りの品々、特別な贈り物などがこれに含まれます。これらの品物は家族や自分にとっての宝物であり、心に残すために大切に保管することが重要です。
思い出の品は、亡くなった人との繋がりや感動的な瞬間を思い起こす大切な手がかりとなります。写真アルバムには笑顔や幸せな瞬間が切り取られており、手紙には温かな言葉や思いが込められています。手作りの品々には亡くなった人の愛情と思いやりが形になっていますし、特別な贈り物は大切な記念となるでしょう。
これらの品物は、時が経っても色褪せることなく、大切な記憶を蘇らせてくれます。亡くなった人との絆や感謝の気持ちを心に留めるためにも、思い出の品を大切に保管し、時折振り返ることが大切です。
<思い出の品(形見)の例>
- 写真や手紙
- 時計やアクセサリー
- 趣味のコレクション
再利用
遺品整理の過程で、まだ使用可能で再利用できる品物が見つかることがあります。洋服や家具、家電製品などが、再利用できる品物の代表的な例です。これらの品物は、捨てずに寄付やリサイクルショップに持ち込むことで、誰かの役に立つ可能性があります。
遺品整理において、再利用可能な品物は無駄にならずに新たな人の手に渡ることで、さらなる善意の輪を広げることができます。家具や家電製品は、リサイクルショップや寄付団体を通じて、経済的に苦しい状況にある人々にとって重要なサポートとなることがあります。
再利用することで、環境に対する負荷も軽減されます。捨てられる品物が少なくなることで、廃棄物の量を減らし、地球環境にやさしい活動につながるのです。
遺品整理の際には、再利用可能な品物を別にまとめておくと便利です。リサイクルショップや寄付団体に持ち込む際には、連絡を事前に取って受け付け可能な品物かどうかを確認しておくことが大切です。
<再利用品として業者に回収してもらう物>
- 冷蔵庫、テレビ、洗濯機、パソコンなど稼働可能な家電
- ベッドやタンスなどの家具
- 鍋や釜などの金属類(銅、アルミ、ステンレスなど)
- 衣類
- 古紙、古布、プラスチック類
廃棄
遺品整理の中で、使えない・壊れている・価値のない品物は廃棄する必要があります。古くて使い道のない家具や衣類、破損した物品などがこれに含まれます。廃棄する際は、適切な方法で処理することが大切です。
遺品を分類する際には、貴重品や思い出の品は特に注意深く扱いましょう。思い出の品は感情的な価値があるため、ゆっくりと時間をかけて整理することが大切です。整理作業を進める中で、家族や友人との共有や話し合いを行いながら、遺品整理を心穏やかに進めることが重要です。
<廃棄>
- 燃えるゴミ(紙、革製品、ビニール、小物家具、そのほか雑品など)
- 燃えないゴミ(せともの、金属類、電球、スプレー缶など)
- 粗大ゴミ(大型家具、リサイクルの義務付けられていない家電、布団など)
※ゴミの分別は市区町村ごとの分別方法を確認してください。
遺品整理 49日前
遺品整理のタイミングには、日本の伝統的な慣習や宗教的な要素が影響を与えることがあります。日本では、亡くなった方の冥福を祈る期間として四十九日が重要視されています。四十九日は仏教の教えに基づく慣習であり、亡くなった人の魂があの世に旅立つまでの期間とされています。
この四十九日の期間には、遺品整理を行うことが一般的です。亡くなった人の遺品を整理することで、その方の思い出に対する感謝や心の整理を行うことができます。また、遺品整理をすることで、遺族や家族が気持ちを整えることができるとされています。
遺品整理 どこまで
遺品整理をどこまでやるかについては、以下のようなことが挙げられます。
- 遺品の仕分け
- 不用品の処分
- 形見分けの決定
- 遺品分配の決定
遺品整理を自分で行う場合、自分でできる範囲まで行うことがおすすめされています。業者に依頼する場合は、業者によってサービス範囲が異なるため、事前に確認することが大切です。遺品整理を行う際は、遺品の仕分けや不用品の処分、形見分けの決定、遺品分配の決定などが必要です。ただし、どこまでやるかは家族や遺族によって異なるため、事前に話し合うことが大切です。
遺品整理 つらい
遺品整理は、故人を失った遺族にとって非常につらい作業です。
以下に、遺品整理がつらいと感じる理由をまとめます。
- 故人との思い出が蘇るため
- 故人の遺品を処分することができないため
- 故人が大切にしていたものを処分することができないため
- 故人が亡くなったことを実感するため
- 故人との別れを感じるため
遺品整理がつらい場合は、家族や友人と一緒に行うことで、気持ちを共有することができます。また、業者に依頼することで、負担を軽減することができます。遺品整理を行う際は、自分で行う場合も業者に依頼する場合も、自分のペースで進めることが大切です。
故人の布団や衣類はどうするか?
故人の布団や衣類を遺品整理する際の方法について、以下にまとめます。
- 故人が綺麗に使用していた布団や座布団は、そのまま再利用することがおすすめされています。
- 遺品整理で衣類を処分する際には、故人や家族、親族の意思を確認することが重要です。
- 遺品整理では、特別な日にしか着ない衣類から普段使いしていたTシャツや下着まで、処分方法を決める必要があります。
遺品整理を行う際には、故人が綺麗に使用していた布団や座布団は再利用することができます。また、衣類の処分については、故人や家族、親族の意思を尊重し、適切な方法を選ぶことが大切です。
遺品整理 トラブル
遺品整理に関するトラブルについて、以下の情報を参考にしてください。
- 遺品整理業者の信頼性を確認することが重要です。
- 見積もりや契約書をしっかりと確認し、料金や作業内容に関するトラブルを避けることができます。
- 遺品整理業者による遺品の窃盗や勝手な処分などのトラブルに注意が必要です。
遺品整理を業者に依頼する場合、信頼できる業者を選ぶことが重要です。見積もりや契約書を確認し、料金や作業内容に関するトラブルを避けることができます。また、遺品の窃盗や勝手な処分などのトラブルにも注意が必要です。
遺品整理 いつやる?:まとめ
遺品整理は感情的な作業であり、家族や遺族の心の準備が大切です。遺品整理のタイミングは人それぞれであり、通常は四十九日後が一般的ですが、家族の状況や希望によっても異なります。
遺品整理の際には、次の注意点が重要です。まず、遺品の仕分けを行う際には、感謝の気持ちと敬意を持ちながら作業を進めましょう。
また、思い出の品物は大切に保管し、再利用可能な品物は寄付やリサイクルに回すことができます。遺品整理業者に依頼する場合は、信頼性や対応力をよく調べ、契約書の交わし方にも注意しましょう。
家族の共同作業で進めることで、支え合いながら整理を行うことができます。遺品整理を心に残る思い出と感謝を持ちながら行い、大切な人との絆を大切にしてください。